🌱若芽保育園🌱


理事長挨拶
小林則子

若芽保育園誕生の晴れた寒い2月の朝の事を、昨日の事の様に、鮮やかに思い出す事ができます。
その誕生は大変な難産で、とても一口でお話できないほどでございます。
昭和40年9月10日、前夜からの生暖かい強風が、柱建てを終えた園舎のボルトで締めたコンクリートの基礎ごと持ち上げ、裏の田園へ投げつけた様な格好で倒壊したのです。この事を期に工事請負人は、めぼしい木材と工事代金とを持って行方不明となり、合掌造りの大きな倒壊物を見て、只、唖然とするばかりでした。かたわらには何も知らない幼い息子たちが3人遊んでいました。
冬が来て、父や私は頬かぶりをして基礎になるコンクリートの修繕をしたものです。どうにか園舎らしい形が出来ますと、地域的に保育園不足だったのでしょうか、沢山のお問い合わせや御相談があって、すぐにもこどもたちをお預かりしなければならない状態になってしまいました。
昭和41年2月11日、寒い晴れた朝、辺り一面に雪が輝いていました。浪館通りから人が一人通れる道をつけました。窓のない遊戯室には雪がたくさん積って、玄関にもまだ戸が入っていません。道をへだてて、たった一軒家がありました。寒いので、そのお家をかりて、入園式を行いました。
若いという事は、何て無暴で、何てたくましく厚顔無恥だったのでしょう。
今では、穴があったら入りたい思いです。
来年2月で満60年経ち、たった1人の卒園生を送り出してから60回目の卒園式であり、来年4月は認可を受けてから60年になりますので今年はすべて60周年のお祭りでございます。
古いアルバムやら、名簿やらを整理しておりますと、過ぎて来た日々の懐かしさで、こみあげてくる涙を禁じ得ませんでした。
「世の中は眠らで見ぬる夢なれや 馬琴」
60年は私にとっても、うたかたの夢でございます。
しかし、大禍なく60周年の年を迎えられました事については、卒園生、又その保護者の方々、多くの縁あって勤務され、そして又他の職場へ行かれた皆々様、又この機会に御援助下さいました方々のお陰でございまして、深く厚く感謝の気持ちでいっぱいでございます。
園長挨拶
小林直人

【毎年の卒園式での園長式辞より】
皆さんのこれからの人生において小学校、中学校、高校と卒業証書を授与される中で、最初の卒業証書を私が授与できることをとても光栄に思います。
(中略)
(卒園児のひとりひとりの顔を見ながら)
卒園しても
パパのパパのそのまたパパとママのママのそのまたママを敬って
お父さんお母さんを大切にして
きょうだい仲良くして
友達を大事にして
自分に自信を持って
やがては自分の子どもを愛して
この厳しい世の中を、どうかどうか生き抜いていってください。
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